2015/3/7 J1#1 ガンバ大阪vsFC東京「ベンチ無策で失った勝点2」

大雨の開幕戦に18000人を超えるお客さんが集った。三冠効果、万博ラストイヤー、代理店一押しチーム、三拍子そろったことと営業努力でしょうな。

切り替えの早いチーム同士の対戦。ガンバはACLでパッとしないなかで小椋をベンチから外し、井手口に。かといって明神遠藤のボランチコンビで凌ぎきれるのか。結果的には破綻した。

序盤は東京の切り替えの速さにボールを前に運べないが、切り替えに集中しすぎてゴール前でのアイデアに乏しい相手に助けられて特に危険なシーンはない。

試合勘の点でやや有利なガンバが、一本調子の東京を徐々に押し込んでいく。宇佐美へのマークが強いが、強引な突破とサイドに流れてのプレーを使い分けながら、スペースを作る。前半ATにタッチラインで粘った宇佐美が遠藤に戻す。フリーの遠藤がコースを狙ったシュート性のボール、ゴール前でパトリックが合わせて先制。

なお、テレビで見ても完全にタッチラインを割っていたのが見えたし、主審はコーナーを指していたとか色々な指摘があったが、主審が笛を吹いていないこと、そもそもタッチからのボールアウトの判断は副審なので、プレーを止めた選手も、抗議も、お門違いにしか見えなかった。しつこい抗議に敢然と対応しなかった岡部さんにも問題はある。

後半も特に修正してこない東京に、ガンバが余裕を持ってゲームを進める。ファイナルサードで比較的自由がきくようになって攻勢をかける。51分に宇佐美が倒されてPK獲得。自分で決めて2-0。

ここで、きっちりとクローズに入れば良かった。

東京は選手交代で2トップにしてサイドを厚くしてくる。それでも2列目の運動量ベースの対応はできていて、明神もそれなりに頑張れていた。しかし、70分を過ぎてくると、全体的に疲れが目立ち始める。75分に武藤が丹羽を背負ったままターンでシュートを決めて1点返される。

これで一気にメンタル的に落ち込み、雨で冷やされて体力も失われ動けず、集中力もきれてミス連発で防戦一方。

選手達はそれでも目の前のボールを追いかけるが、ベンチは無策。体力の残ってない選手達がフレッシュな東京の交代選手に翻弄される姿を18000人にお見せし続け、最後は3トップに戻した東京の猛攻に屈してATに劇的被弾。

2-2にて終了。

阪神江本孟紀さんの「ベンチが阿呆やから・・・」じゃないけど、ベンチの無策でうなだれる選手が気の毒でしのびない。サポーターはそれも受け入れなしゃあないけど、こんな天気でも楽しみにして来てくれたいちげんさんは、もうこないだろうな。

春先に動けないのは昨シーズンも見たけどね。そういう調整でのんきに「ACLを~」って言ってた訳じゃないことを祈る。

優勝した去年よりも1節終了時点での勝点は上回ってる、ていうくらいしか前向きなポイントがないけど、とにかくこれではACLでボコられるのはわかるわ~、としか言いようがない。

東口:途中までは安定してセーブできていたはずなのに、守備陣のもたつきとともに、反応も鈍くなった。守備が混乱したときに適切な指示ができないのならば守護神とは呼べない。もう少し

オジェソク:太田はほぼ完璧に抑え込んでいたが、いなくなってからも同じように下がってしまって、相手に自由に使われるスペースにしてしまった。できました

丹羽:武藤によく対応はしていたが、相手が上回った。同じ相手に負けない、と思うのは自分だけじゃない。今回は根負け。もう少し

岩下:ミス連発。押し込まれてなんとかクリア、も頑張っていたけど。失点につながったクリアミスは今季ずっと晒され続けると思うよ。最後にして欲しい。もう少し

藤春:自由に上がってチャンス演出。宇佐美の不調で実らなかったシーンも多かったが、トライし続けた。よくできました

明神:ミドルシュートは素晴らしかった。あれが決まっていれば、試合はまったく変わったのにね。切り替えの遅さはやむを得ないが、相手にしつこく狙われて最後はヘロヘロで動けず。もう少し

遠藤:1点目のアシストはおみごと。最後までよく走っていたが、周りが動けなくなるとしんどいですね。最後は、緩く、時間をかけることさえできなかった。シュートはタイミング的には良かったんだけどGKのミスがなかった。できました

大森:ゴールにつながると思える直線的なドリブルやパス交換の乏しく、ガンバ的パス交換に悪い意味で染まった感じ。運動量まかせのトラッキングも最後は調整不足でガス欠。もう少し

倉田:ゴールへの可能性を感じる動きは少なかった。2列目から飛び越す動きで打開するセンスも欲しかった。守備で奮闘してくれていたぶん、脚が止まってからの不在ぶりが目立った。倉田は悪くないんだけど勝てない以上は何かを替えないと・・。できました

宇佐美:徹底的にマークされていた分、パトリックや大森・倉田を使おうと奮闘していた。1点目はその粘りが実ったが、リードした後はやや自分で行こうという気持ちが強くなりすぎた。PKは奪取したけど、それ以上に潰したチャンス多し。遊びすぎた。早々の交代も納得。もう少し

パトリック:先制点だけでなく、カウンターで相手を押し込み、ドリブルで持ち込んでのチャンスメイクなど終始、前で存在感を見せた。あれ以上は望めない。よくできました

リンス:断トツの技巧でチャンスメイク。決めきれていたら、守備での決定的なミスも目立たなかっただろうに。できました

米倉:早くから準備していたのに、監督の臆病さで出番を失った。出場時間短く、採点なし。

監督:あれだけ動けない選手達さえも交代させられないならベンチに選手置かなくて良いんじゃない。色んな深謀はあったんだろうけど、この日に限れば もう少し