2013/6/22 J2#20 ガンバ大阪vs岡山「ドラマティック禁止で勝点1」

気がつけばGW後から6連勝。代表組不在もなんのその、のガンバ大阪

近場の岡山を迎え、万博ゴール裏で観戦。

前節、前半で負傷退場した家長はベンチで、パウリーニョが先発

なお、レアンドロ、家長は退団前の最終戦

GK藤ヶ谷

DF加地西野丹羽藤春

DMF内田明神

OMFパウリーニョ二川

FWレアンドロ倉田

試合は、開始早々から素晴らしいラッシュをかけてきた岡山が、3分に先制。

走られ、ボールを振られ、シュート練習のようにクロスをあげられて、決められた。

早すぎる得点で岡山の勢いもひと段落してくれて助かった。あれをずっと続けられたら、カードとか色々と崩壊していたように思う。

ガンバは、じっくり焦らず相手を走らせ続けて、体力を奪っていく。

13分にはエリア内でパウリーニョが倒されたようだったが、シミュレーションの判定。

20分にはCKが内田の頭にあうが、枠を捉えず。二川のキックは遠藤とは違って優しい。

その直後には、中盤から走り出した藤春がまさかのスルーパス。サイドをえぐると思っていた岡山守備陣の意表をついて、レアンドロの絶好機となったが、GKがセーブ。

このあたりから、ガンバのポゼッションに岡山の走力がついていけず、ズルズルと守備が後退。できたスペースをガンバが自由に使い出す。距離が空いて相手のFWも無力化。

40分、最終ラインから早めのパス交換で前へボールを運び、パウリーニョからレアンドロへの前へのボール、サイドに釣られた岡山守備陣をかわしたクロスに、倉田が飛び込んでゴール。1-1同点。

飛ばして入った相手が体力的に一番キツイ時間帯にゴールが取れないと、「いける」と勇気を持たれてしまう。そういった意味で、この時間帯、かろうじて同点に追いつけたのは良かった。

浮き足だった岡山に対して、パウリーニョがサイドをかけあがり、ガラ空きのセンターにボールを配球。走り込んだ明神がミドルを放つが枠外。結果から言うと、岡山が最も混乱していて、ガンバが逆転すべき時間帯はこの前半の数分だった。

後半は再びリセットされてスタート。岡山は無駄なラッシュを控え、しっかりリトリートしてのカウンター狙いの様相。

ガンバはあの手この手で守備をひもときながらゴールを狙う。

52分は両サイドが攻撃参加。加地がクロスをあげ、こぼれたボールに藤春が走り込んでシュート。タイミング的にはゴール間違いなしだったのだが枠を外す。

55分には、じっくりとパス交換をしながら相手DFをつっつき続け、最後は空いたコースへ内田がシュート。

56分、二川に代えて阿部を投入。

押し込めている時間帯だけに、ゴールへの推進力をつけたい意図か。

引き続き相手前でのつっつきから、パウリーニョのシュート。これはGKが弾き出す。CKが続くがGKの好セーブにあい、ゴールは生まれず。

65分、パウリーニョに代えて家長。レアンドロ1トップに、倉田阿部のシャドーを活かすような布陣。

71分、なんでもないボールを丹羽が蹴り出せず、岡山の選手にあててしまい、ゴール前へ。幸い枠を外してくれて事なきを得る。

73分、家長がサイドでキープ、競り勝って切れ込みクロス。こぼれたところに藤春が走り込むがシュートは防がれる。

直後にも家長のシュート。

右サイドで家長の相当思いきったプレーがみられた。

84分、前がかりになったガンバ守備陣の裏を抜けられ大ピンチ。カウンターからの早めのシュート、あー終わった・・・と思ったところだったが、枠を捉えず九死に一生を得た。

87分には、意表を突いたショートコーナーから倉田がシュート。これも決めきれず。

90分にはレアンドロがGKと対面したがこれまたゴールならず。

1-1のまま試合終了。

勝てれば良かったけど、良い試合だった。

焦ることなく丹念に攻め続け、ゴールを襲い続けた。相手も集中して守り、常に早いカウンターを狙ってきたが、丹羽西野コンビも良く守った。

前がかりになった最終盤では絶対絶命の危機もあったし、運にも恵まれたともいえるが、J2だからこそ救われたのかもしれない。

監督のリフレッシュ力が試された後半の交代も的確だった。ただし劇的な勝利を手にする可能性もあっただけに、それができないままJ2の泥に沈んでいくのは怖い。ATでの勝ち越しとか、2年くらい経験してないような気がする。逆は昨年何度も味わったけどね。

ところで岡山さんは、たくさんのサポーターで万博を埋めてくれた。距離の近さだけではないだろう。サポーターの熱、そしてチーム編成に、階段を着実に上がってきたクラブの素晴らしさを感じた。一足飛びにJ1を狙うようなやり方ではないけど、数年後J1に昇格したらきっと定着するんだろうな、と思いました。上から目線のようで申し訳ないけど。

採点

藤ヶ谷:失点はさすがに責められないが、コーチングで集中力を高めさせることもGKの仕事では。しかし、後半の大ピンチは顔で防いだ。できました

加地:キックオフからあんなに僕のサイド来るなんてずるいわー、とは言ってないだろうが、ちょっと思ってたんじゃないか。良いクロス一本だけでは取り返せない。もう少し

西野:辛抱強く守った。この日に限ってはチャレンジ縦パスや、ビルドアップのOJTは必要なかった。その点で空気が読めていた。よくできました

丹羽:よくも悪くもJ2仕様のCB。大ポカ2発は。J1ならきっちり2失点っす。もう少し

藤春:もう左サイドが穴なんて言わせない。岡山の舐めきったサイド攻撃を悠々抑えて、ターンオーバーしていた。シュート意識もよかった。よくできました

明神:遠藤に代わって、攻撃のディレイ効果を発揮(褒めてないよ)。落ち着かせる必要のない時間帯でも、無駄に時間を稼いでいた。後半のような攻め上がりをもう少し増やして欲しいが、内田をカバーしているつもりだったか。もう少し

内田:明神や丹羽に引っ張られるように底に沈みがちだったが、シュートもあったし、パス交換への絡みも安定していた。できました

パウリーニョ:シミュレーションってことはなかったと思うけどな。でも前を攪乱し、好機を演出。シュートも多数放ち、相手守備を釘付けにした。よくできました

二川:相手をエリア内に押し込んだ段階から、さらにゴールに迫る創造性、という点では不満だけれど、パスの出所が少ない中でマークされたにもかかわらず好機は何度も演出してくれた。できました

倉田:ゴールは決めたけど、相手をつっつく中でのゴリゴリ突破感が不足していた印象。もっと期待しているだけに。できました

レアンドロ:絶好機をいくつか外しちゃった。心ここにあらずだったのではなく、最終戦だから力んだんだ、と思いたい。できました

阿部:推進力とか変化をつけられる選手なのだが、出場時間が延びるにつれて、ポゼッションに埋没してしまう。周りと違うことが自分の強みだろって。途中出場途中交代で教えてくれる監督はもういない。できました

家長:こちらも珍しくゴールへの意欲が前面に出ていた。やはり気持ちが強すぎたかな。よくできました

岡崎:攻撃の活性化というよりは、明神ではクローズ出来ないという、判断だったのでは。出場時間短く、採点なし