2013/6/15 J2#19 ガンバ大阪vs水戸「岡崎に涙腺が緩む」

雨が何とか持ったのはよかったが、蒸し暑い水戸のゴール裏で観戦。

かちわりワインを頂いてもすぐ汗に。

前節、北九州アウェイでかろうじての辛勝。それもあってか、ボランチに明神を入れてきた。前節までスタメンだった岡崎はベンチ。

GK藤ヶ谷

DF加地西野丹羽藤春

DMF内田明神

OMF家長二川

FWレアンドロ倉田

慣れない3バックで攻撃的に来る水戸。守備の方の約束事が充分ではなかったか、サイドがお留守。

右でも左でも自由に攻めているうちに、加地がえぐって上げたクロス、ファーサイドに水戸は誰もおらずレアンドロが頭であわせて先制。

水戸はとにかく鈴木頼み。

速いテンポで斜めにボールを回しながら、走ってかき回しつつボールを上げていく。

人数もかけてゴール前に迫ってくるのだが、迫力がない。

ひとつは前線にアイデアがないので、スピードに乗って近づいてくるだけ、ということ。もうひとつは、前半の途中までこそヤバッと思わされたが、一本調子で緩急、変化がなく、慣れてしまったこと。

おそらくあの感じでファイナルサードに詰め込んでいって、守備のミスを狙ってゴール、という感じなのかな。

この日は前半に大ポカがあったけど、あとは問題なく対応できていた。

ボランチに明神を配置できたことで、重心を下げた守備が破綻を来すことはなく完封。

終了間際には岡崎の初ゴールも生まれ、水戸まで押し寄せたガンバサポは大興奮でした。

(県警さん、試合見過ぎ!)

ここからは試合以外のことで。

試合前の選手コールの時の、選手の対応はさまざま。選手が何をしているかにもよるし、集中して聞こえてないこともあるし、シャイだったりSだったりで反応しないこともある。それはそれでおもしろい。

岩下や丹羽のようにエンブレムを叩いて応えてくれると、それはもちろんテンションが上がる。

個人的にやっているのは、丁寧にお辞儀をしてくれる選手に対して、こっそりこちらも頭を下げること。今野は足を揃えてかなりビシッとお辞儀をしてくれる。中澤もお辞儀してくれていたし、内田とか西野とか若い選手は初々しく反応してくれる。

岡崎もそうした選手の一人なんだけど、この日の試合後のこと。

初ゴールを決めたこともあってTVのインタビューを受けて、クールダウンに向かうところで、岡崎コールが始まった。するとそれに対して足を止めてこれまた丁寧にお辞儀で応えてくれた。なんと育ちの良い。

試合前のコールは、まあ「期待してるで」「応援してるで」という意味合いなんだろうけど、試合後のは、今日の活躍を称えて、どっちかというと「おめでとう」「ありがとう」的な意味なのかな、と思ってる。

サッカーやってればこれまでにもヒーローになっただろうし、喜んでくれる人に手を上げて「やったぜー」って感じでもいいのに、丁寧に挨拶してくれた。とても人間的に良い子なんですねー。

で思ったこと。

彼には、このままそういう人間的な良さも失わずに成長していって欲しいということ。

一方で、こうやってヒーローになってコールを浴びる場面が増えて、すぐに初々しさが消えるっていうのも悪くないかな、とも。

採点

藤ヶ谷:ダイレクトプレーが多く、遠目のシュートを何本も打たれていたのだが、どうにもポロポロこぼしたり、うかつに弾くのが気になった。J1なら詰められて「ガヤる」ことになってた、はず。一方で守備ラインとの連携は、いくら鈴木に圧をかけられても楽々と対応していた。できました

加地:相手が3バックでどう守って良いのか考えているうちに手薄なサイドをえぐってアシストを決めたのは老獪だった。その後は冗談みたいなクロスが多かったけど。一日一本しか良いボール入れちゃ生けない、なんてことはないんだよ。チョイチョイ守備で決定的なミスをしていたが、明神や西野に助けられていた。できました

西野:スピードに乗ったままとりあえずゴール前まで詰めかけてきてミスを待つ、という感じの水戸のワチャワチャ感に、前半は乗っかってしまってどえらいミスをしたが、その後はつきあうこともなく、落ち着いて対応していた。丸刈り効果か。よくできました

丹羽:ヘッドが決まってればもっと楽々だったのにね~。丹羽の闘魂が守備の集中を保った、といっても良い出来でした。よくできました

藤春:3バックの相手だとノコノコSHで対峙してしまって大ピンチを招きがちだが、この日はそれが良い方に転んで、前のめりの相手に対する裏へのスプリントが水戸の動きをリセットしていた。よくできました

明神:濃い。久々の先発どうかな、と思ったけどあの暑さで走り続けられたんだから、さすが。スピードに乗って縦のパス交換で突破したい水戸の攻撃を潰し続けた。「アッ、明神のところに出しちゃった!」って感じの水戸の選手の動揺が心地よかった。よくできました

内田:明神に守備をお任せすることなく、しっかりとボールカットや守備の抑えができていた。相手も正直、内田の方は何とかなるやろ、という感じで明神を避けたところで捕まえていた。甘いよね~。よくできました

家長:サイドでのボールを収まり具合には感嘆。負傷交代までは「今日はずっと家長ボール持っとったらええねん」という出来だった。それだけに前半途中での交代は残念。よくできました

二川:ボールが全くおさまらず、はじめは家長のキープ頼み、その後はパウリーニョの走力頼みになってた。もう少し

レアンドロ:手の骨折も神戸移籍報道もなんのその。あのドフリーの場面、加地のクロスを信じてファーを待ってたんだとしたら、加地からお中元もらって下さい。不思議なくらいみんなニアに集まってたね。後半は足がつって交代したが、たっぷりと時間をかけて頼りになるマリーシアぶりだった。よくできました

倉田:我こそは!、という突破だけでなく中盤でのチェイスも効果的だった。後半に何度かあったカウンターはどれかで決めたかったけど、珍しく焦りすぎた感じでロストする場面が多かった。みんな新チャントもっと歌いたかったと思うよ!できました

パウリーニョ:家長の負傷交代に伴って急遽出場。入ったのがCKの場面でいきなりスルスルと忍者ディフェンスにいったのはさすがだった。セットプレーに精彩を欠いたけど、二列目の仕事はこなしたかな。できました

岡崎:初ゴール。丁寧にコースを狙ってふわりとネットを揺らすまでの瞬間、夢を見ているようでした。その後のゴール裏の爆発が岡崎への期待感だった、と思って、今後もよろしく。よくできました

オジェソク:時間短く採点なし