2013/6/1 J2#17 ガンバ大阪vs栃木「パパッと点取ってササッと守れるなんてどこの子」

一向にペースが上がってこない中、なぜか首位に立ったガンバは、5位と好調の栃木と対戦。

万博ゴール裏で観戦。

遠藤今野がW杯予選と南米選手権で長期離脱したためスタメンは大幅変更。

GK藤ヶ谷

DF加地西野丹羽藤春

DMF内田岡崎

OMF家長二川

FWレアンドロ倉田

ユースが7人!という所に胸を熱くする反面、西野丹羽コンビに不安。岩下不在はもちろん、明神不在で大丈夫か、という懸念が先に立つ。

しかし試合が始まると、今季ここまで、プレーの減速要因となってしまうことの多かった遠藤が不在で、序盤からイケイケの展開。

加地が頑張ってクロスを上げた最初のチャンスは、倉田が枠を外すが、9分にはGKが足下に持ったボールに倉田が詰め、慌てて蹴りだしたボールを内田が競ってスライディング。ボールがレアンドロの前に転がり、ゴールをお留守にしていたGKをループでかわして先制。

その後も、敵陣でボールを支配するガンバ。リトリートからしっかりビルドアップをしようとする栃木を早めに潰せている。

内田のミドルもよかったけど、レアンドロのクロスに家長がランニングで頭にあわせたシュートは息をのんだ。

そして23分、ハイボールの競り合いに倉田が勝ち、前に送ったボールに藤春が反応。これまた、不必要に前にでていたGKをループで超えて追加点。

相手守備も、競っているつもりだったかもしれないけど、藤春の左足を見事にフリーにしてくれた。

前半終了間際には、バランスを崩して前へ向かってきた相手のボールを岡崎がカットして40mドリブルで独走。スピードが速いわけではないので、止められんかね!?とも思ったが、前でレアンドロ倉田が開きながら走っていたこともあって悠々と持ち込んで、最後はレアンドロのもっとも得意なエリア左隅付近へ配球。ビューティフルゴールを叩き込んで3-0。

前半で大きくリードしたが、すべて守備の混乱に乗じたもの。

GKを含めた守備ラインのミスはガンバを見るかのようで、肝に銘じるべき。

後半開始から栃木は2人交代。前の枚数を増やしてきた。無理する必要のないガンバは、しっかり守ることに徹底できる。

後ろに重心を置きながらも、抜群の保持力を誇る家長が、単独でチャンスを演出。

53分にはドリブルから珍しく(!)自らシュート。

55分には追い越していく内田にスルーパス。追加点かと思ったがGKがセーブ。

58分、レアンドロのグラウンダーのパスににあわせた倉田のシュートはポストを叩く。

ガンバは前に人数をかけないながらも、相手守備の緩さもあって、惜しいシーンが続く。

65分には二川に代えてパウリーニョ

高い位置で守備からシュートまで一人で持っていくことに期待。

69分には岡崎に代えて明神。

試合を締めにかかったのだが、重心が後ろに下がり過ぎて、ラインも低く保たれ、中盤が間延びしてしまったことと、相手が相当前がかりに来たこともあって、いくつか危ないシーンも作られる。

セットプレーは相手のシュートが外れ、無回転ミドルは藤ヶ谷がはじき出すなど、なんとか凌ぎながら、カウンターの機会を伺うがここで拙速な選択しかできないため、持ち込めない。

ボールを落ち着かせることができない難しさが露呈してしまう。

85分には家長を下げて武井を投入。いよいよ本格的に守りに入る。

「勝ちゃいいよ」、ではなくて、今日のメンバーでクリーンシートで終えることが重要、というメッセージか。

下がった分だけ相手の時間帯も作られたが、決定機までもっていかせないまま、試合終了。

遠藤今野がいないことが、むしろポジティブにさえとらえられた。

ミスもあったけど、しっかりと守備の組織をつくって、守り切れたことは収穫。

(試合終了後の祝勝美味Gタイ料理)

採点

藤ヶ谷:苦手なスローインでバタついたりしたけど、他は無難な対応。今野がいないと安定するのはなぜ。札幌からの怨霊?よくできました

加地:後半、若手が頑張って守ろうとする中で攻守にわたって集中を欠いた凡ミス。怒りとかよりも時代の移り変わりを感じざるを得なかった。もう少し

西野:丹羽とのコンビもミスをしながら無難にこなした。岩下とも今野ともうまくできる後輩力が一番の才能だったりして。よくできました

丹羽:気合いと気迫でボランチ・センター・サイドのケアまで頑張った。出来のいい若手で助かった、という面もあるけど今日は露呈しなかった。よくできました

藤春:ゴールの際に駆け上がった距離もさることながら、サイドをピシっと締めた守備が素晴らしかった。よくできました

内田:7試合目の先発とは思えない落ち着きでアンカー役を果たした。機を見ての攻め上がりでは惜しいシュートも。よくできました

岡崎:初先発。ボールカットのセンスもよかったし、相手の攻撃の芽を摘んでいた。3点目を生んだドリブルも守備からラストパスまで一人でこなした。よくできました

家長:前半のヘッド、後半のドリブルで切れ込んでのシュート、いずれも「よし!」と叫びましたがネットは揺らせず。イケイケの前半よりも落ち着いた後半に鬼キープでらしさを見せた。ただ、ファウルスローはやめようか。よくできました

二川:「みんなグイグイ行くなあ・・・」という雰囲気で後輩たちを見つめていたわけでもないだろうが、ほとんど消えていた。もう少し

レアンドロ:GKを見て落ち着いて決めた1点目、シュート体勢からいったん切り返してDFを置いていった3点目、どちらも素晴らしかった。決定力のおかげで若手も安心してプレーできた。よくできました

倉田:藤春ゴールのアシストは言うに及ばず、ファーストディフェンスでエンドレス波状攻撃の起点になるなど、繰り返しガンバの攻撃を演出した。よくできました

パウリーニョ:前半から球離れの速い攻撃を繰り返してきた中では、変化をつけられるスタイルではなかった。前での守備とか悪くはなかったので。できました

明神:クローザーが板についてきた。内田や岡崎が本格化していく過程で、明神の役割は重要だと認識。よくできました

武井:短くてもしっかりと果たすべき仕事をこなした。後ろからでも推進力はつけていた。腐らずしっかり準備ができている証拠だと思いました。よくできました