2013/5/26 J2#16 ガンバ大阪vs愛媛「長期離脱を前に『名前』で勝点3を置いて行かれて先行き不安」

この試合を最後に代表組が離脱することになってるアウェイ愛媛戦はテレビ観戦。

スタメンは、ミスを反省した西野が寿司職人（今野談）に変身して登場した以外は、快勝した前節と同じ。

GK藤ヶ谷

DF加地西野今野藤春

DMF内田遠藤

前半から、気合い十分でハイプレス、ボール奪取、連動した動き出し、でガンバを圧倒するホームの愛媛。押し込まれ続ける中、10分に加地の「なぜそこで戻す」という謎のパス交換をかっさらわれて先制される。

その後も、パスは回せず、セカンドボールは拾えず、相手の運動量とアジリティの前になすすべもなく、かといって組織的に守れるわけでもなく、ズタズタに切り裂かれ続けながらも、相手の精度に救われて失点は1点に留まって前半終了。

よかったのは二川のスルーに倉田が抜けてGKと対峙するも弾かれて、こぼれ球がパウリーニョの足下に行ったところくらいか（ふかした）。

後半、運動量が落ちシュートを浴びまくるガンバにとって、このままで何とかなるだろう、とはとても思えない展開。

さすがにこの沈滞感を打破する必要がある。

珍しく、ハーフタイムでの交代。パウリーニョに代わって家長。

走り負け、局面での競り負け、がこの差を生んでいると思うのだが、かといって一人の交代で埋められるものではない。

ならば、ボールの収まりを高めて支配するしかない、という意図か。

決して意図した展開になったわけではなかったが、相手の運動量の低下から多少はガンバが回せるようになってくる。

そもそも前半はなかったコーナーキックの場面が後半になると増えてきた。

そして61分、遠藤のCKが何本か続いたところ、たかーいCKが弧を描きながら西野へ。折り返して戻したところにいた今野がボレーを決めて同点1-1。

つなげない中でセットプレーを活かしたのは大きかった。

このときはまだ、まあなんとか勝点1は確保できるかな・・・という感覚。

しかし、愛媛が気落ちしたのか、疲労が色濃くなってきたところを一気に盛り返して攻勢に。

66分に二川から阿部に交代した直後、左サイドからセンターに送られたボールを、レアンドロがループ気味に前へ送る。後ろから勢いよく駆け込んできた遠藤がシュートを放つがポスト。

そして81分。後半さまざまなCKで撹乱してきた遠藤が、GKの前で美しい弧を描いてゴールに吸い込まれるCKで逆転ゴール。2-1。

レアンドロに代えて明神を投入して試合をクローズにかかり、見事に勝利。

昨年8月の大宮戦以来の逆転勝ち。先制点取られたらもう駄目だと思ってました。

飛ばし気味の相手に勇気を与える試合運びも、最後は集中力のとぎれた相手を振り切った、ってところだけど、本当に結果論。

まあ勝ててよかった。

採点

藤ヶ谷：毎度毎度、ミスから1対1を作られて気の毒ではあるが、相手GKに何度も止められているのを見ると、もうちょい・・・という気もする。CL決勝で止めまくっていたのを見たからかもしれないが。できました

加地：出しどころがないという理由だけで、無駄なパス交換をDFラインで繰り返すあの醜悪なプレー。懲罰交代してもらってもいいくらい。無意味どころか、相手のプレスも感じてさえいなかったんだろうか。もう少し

西野：丸刈りの気合いむなしく、加地からのバックパスを立ち止まって受けようとしたのはいけなかった。DFのパス交換は聖域ではないんだよ。遠藤とのセットプレーコンビもだいぶ様になってきたし、同点弾を生んだポストプレーはみごとだった。次はゴールを。もう少し

今野：密集には今野。同点ゴールは真骨頂だった。左に張って、高い位置で受けたボールを、徐々に下げていく役割には、代表CBとしての気概は感じられなかったけどね。できました

藤春：裏を抜けていく縦走りは何度も相手を慌てさせた。エリア内への持ち込みもうまくなったし、ゴールの近くでのプレーを試みたこの日は前半から輝いていた。まあその負担が今野にかかってたわけだけど。よくできました

内田：プレスを受けて何度かパス交換で考えられないようなミス。愛媛の同世代選手に「内田のところでボールを奪いたい」、監督の「ボールの奪いどころを絞っていきたい」、の発言どおり。6月はこりゃ大変だな・・・もう少し

遠藤：守備のエリアで、気のないボールさばきで再三ロストしていた。相変わらず代表前は気が乗らないのかもしれないけどね。セットプレーは、意図してハイボールを上げ続けて愛媛の弱点の高さを意識させておいて、最後はCKを直接叩き込んだ。4年に一回のスーパープレーに免じて。よくできました

パウリーニョ：トップがガッチリマークされる状況だからこそ、2列目に配置されて、飛び出しと思い切りの良いシュートを期待されていたのに、前節とは別人のようにこの日はゴールの位置を見失っていた。怪我でもしてたのかな。数発フカして、守備でも消える時間帯が多く、45分での交代は妥当。もう少し

二川：ガツガツ来る相手をいなしながら、あざ笑うように裏へのボールを配し続けたが、GKに阻まれつづけた。とはいえ相手を意識させるのには充分。好調維持。できました

レアンドロ：前半終了間際にロングボールへの対応ミスを抜け出したのだが決め切れなかった。うまくいかない時間帯に、同じように抑え込まれてしまっていた。もう少し

倉田：前半は周りに足を引っ張られながらなんとか推進力をつけようともがいていた。ガムシャラに前を向いてくれた姿勢になんとか勇気を保てた。よくできました

家長：シュートは決めてほしかったなあ。プレスに動じない安定感はさすがだったけど、相手が前半の運動量だったらどうだったろう。でもまあ、流れを変えてくれた。できました

阿部：フィジカルもメンタルもダメージを受けていた愛媛DF相手に、存分にフレッシュ感を見せて困らせた。ただ、押し込む要因にはなれても、決定的な違いは作れなかった。できました

明神：前節しっかりプレーできていてよかった。幕引き役を全うした。代表組抜けるから、とかよりも、内田へのレクチャーも期待しています。よくできました