4/29 UEFA CL 準決勝第一戦 マンチェスターUvsアーセナル「不当な結果」
直前のリーグ戦、ガナーズのわずかなプレミア制覇への希望を持ってトテナムのユナイテッド相手の頑張りを期待した。
前半2-0となった時点で、ユナイテッドのチーム崩壊がCLに与える影響まで考えていたが、ファーガソン監督のテベス投入によって、すべてパー。どの局面でも完全にゲームを支配し、5点を奪ってユナイテッドが大逆転で完勝。
その勢いをそのままCLに持ち込まれた。前節輝いたテベスを即座に先発で起用する柔軟なサー。アーセナルには、勢いに抵抗できるだけの経験値と人材がいなかった。
一人だけ、アルムニアを除いては。
中盤でキャリックとフレッチャーが自在にボールを操り、三人の危険なアタッカーがクルクルと動き回りながら、ゴールを狙い続けた。
20分の失点シーンまでの、DFのブロック、GKのセーブは、どれも素晴らしかったが、スペースを狙われ、走られ、多種多様なボールを放り込まれたら、いつかは破綻する。
DFがクリアしきれずにこぼれたボールをオシェイに蹴りこまれて失点したが、あれだけの攻撃にさらされつづけたら、仕方がない。そう思った。
何点取られたって不思議ではない状況で、アルムニアの神懸かりプレーとロナウドが何度か決定機を外してくれたことでなんとか1-0でとどまった。テベスのは、なぜ止められたんだろうか。
アーセナルはほとんどボールを持てず、決定機を演出することはできなかった。ファンペルシを欠いたことだけが理由ではない。縦にボールを出させないユナイテッドの守備と、セスクとアデバヨルの連係の悪さが、少ないチャンスをあっという間に手放す原因となった。
後半にはユナイテッドの出足が少しゆるみ、セスクが自由にボールを持てるようになるが、バイタルエリアで期待のできプレーはみられず。
どん欲なファーギーはベルバトフとギグスを投入して脅威を与え、アーセナルを自陣での守りにケアさせる時間帯を作り出すことで、失点リスクを減らしていく。
対照的に、ベントナーもダシルバも違いを作り出すことは出来ず、
ベンゲルは、というよりガナーズイレブンは、相手ホームで圧倒的な力の差を見せられ、どうすることもできないまま、試合は終了した。
ファンとしても、そして選手としても、精神的なダメージは計り知れない。
試合前は、今の調子ならもっとできるんじゃないかと思った。
先日のプレミア、リバプール戦のように、ゴールに結びつくダイレクトプレーで、互角の勝負ができると思ったが、まったくなにもできなかった。
パスサッカーの幻影を消せなかったベニテスと違い、ファーガソンはアーセナルのスタイルが終盤に来て変化していることを見抜き、完璧に対策されてしまった。
だが、スコアだけみれば、アウェイで0-1。
悲観するほどの結果にはならなかった。内容からいえば、大差がついてもおかしくなかったし、次戦に向けてモチベーションの点では大きな差がついているかもしれないが、スコアは0-1だ。
もちろん初戦負けたので状況は悪い。
まずは2点。ユナイテッドを無得点に抑えられるとも、次もアルムニアが神になれるとも限らないので、3点目を取りに行こう。
CLの準決勝だ。
ホームでできる試合はこれで最後、勝っても次はローマなんだから。
今度は、スコアで圧倒されたって、らしいサッカーを見せてほしい。