9/29 阪神vs中日 いや、川上は悪くない
川上はもっと評価されてよい。
彼は、私が見てきた(1980年代以降)プロ野球選手の中で、もっとも、能力・成果と評価のギャップが大きな投手、と勝手に思っている。
川上が、読売にいれば、それはもう、世紀の大エース扱いであろう。
中日という地味なチームのエースと言うことを考慮しても、野球ファンの中でさえも、彼の評価が低い、というより、彼を絶賛する声は少ない。
(ちなみに我が阪神も全国的には地味だと言うことは十分理解している)
理由は何故だろう。
活躍が隔年だから?コメントが地味だから?監督が落合だから?
私とて、川上の大ファンではないので、詳細な記録は持ち合わせていない。
しかし、彼は、何度も完全試合に近づいて、惜しくも達成を逃している。
そのがっかり感が原因?
2005年9月7日(ナゴヤ)は、阪神ファンには忘れられない、代打中村豊の、逆転ホームランの日である。しかし、結構な方が忘れているが、あの試合は大荒れであった。
阪神側からするとアンパイアの不可解な判定が続き、取ったはずの点を奪われ、防いだはずの失点を、失った。判定のことは今さら仕方がない。現にその後、打って変わって審判は阪神よりのジャッジ一辺倒となったのだから。とにかく岡田監督は怒り、何故か平田ヘッドが退場になり、没収試合寸前まで行き、確かその時も藤川は泣き、赤星は落球した。大荒れである。
スコアは4-3。その試合、川上は七回投げて自責点は1である。
2005年9月21日(甲子園)は、中日は最後の望みをかけて直接対決三連戦に臨み、連勝して迎えた三戦目だった。
しかし下柳-ウィル-藤川の前に中日は完封負け。
川上は4失点完投した。
しかし、なぜか彼は、9/7の敗戦とセットにしてボッコボコに叩かれた。
エースが先に失点した(しかし同じ金本にやられている)ことが全て、だ、と。
えらいバッシングであった。
その敗戦で、シーズン絶望となったとはいえ、まだ阪神の優勝は決まっていなかった。
そしてその年、大事な九月に勝てなかったことがV逸の原因、とか何とか、球団にも言われちゃってる。
いや、そりゃないだろ。
昨日(2006/9/29)の試合、阪神は川上から4点とって、下柳-ウィル-久保田-藤川で完封。
阪神ファン(と大阪のスポーツ紙)が喜ぶのはもちろんだが、正直、中日はまだ余裕じゃないか。2ゲーム差あり、残り13試合、マジック9。
川上はまたやっちゃったね、頼りにならないね、っていう論調はどうだ。
つい一週間前は、完璧に阪神を抑えたじゃないか。
もっと讃えてやれよ。我慢してやれよ。って思います。
今シーズン中日が、ここまで走って来れたのは、川上のおかげだろ。
歴史的V逸したら、それはおおごとだけど、その時に、戦犯指名するべきことじゃないのかい。
もちろん、客観的だから、こんなこと言えるのは分かっています。
阪神ファンが、井川にどれだけ辛辣かを考えれば、序の口だ。
でも、今年も、まだシーズン中である。
しかも、今年は、中日が上に立っている。
そんなに批判することないんじゃないの。
阪神ファンとしては、喜ばしいことなんですがね。
そういった崩壊の序章は。